原因:ボールを投げた際に右肘を痛めた。
経過:1年くらい前より徐々に右肘が痛く、近くの医療機関でボールの投げ過ぎでの疲れから来るもの。と説明を
受け、ずっとリハビリに通っていた。しかし、1週間前位から痛みがひどくなり肘が完全に伸びなくなった
ため、同じ中学野球部の生徒に当院を勧められて来院。
解説:内側型の野球肘でこの中学2年という年齢ですと成長軟骨(骨端線)が残っており、投球動作の腕を後ろに
ひいたとき(コッキング期)で肘の内側は内側の靭帯(主としてAOL)に引っ張られ、骨の表面がめくれ
上がった状態になってしまい、肘を伸ばすと引っ張られるため伸びなくなったものと考えられます。
内側型野球肘の経過は外側型と比べ良いのですが確定診断の為、某スポーツ専門医療機関へ紹介し同じ
診断を受け、定期的にレントゲンを撮ってリハビリで様子を見ると連絡頂き最悪のケースを免れたケースで
す。
もし、疲れと言う判断のまま、原因をあいまいのままリハビリを続けていたらもっと骨がめくれ上がり、
野球どころか将来、日常生活にも支障が出たかもしれないと思われます。